2015年01月19日(Mon)
【中国当局、カドミウム汚染を“半世紀隠蔽”の疑い】
中国広西チワン族自治区の亜鉛鉱山周辺の農村地帯で、カドミウム汚染が約半世紀にわたり、当局に隠蔽されてきた疑いがあることが１８日、分かった。稲の生育不良や地元住民の骨の軟化など、富山県・神通川流域でのイタイイタイ病と似た状況が起きているが、本格的な疫学調査などは行われず、事実上放置されたままだ。
ベトナムとの国境に近い同自治区大新県の三合村。昨年１２月、複数の住民が村民約８００人の約８割に背骨の痛みなどの体調不良があると明らかにした。骨が変形し、膝や肘が膨れあがるなどイタイイタイ病には見られない症状も確認された。
三合村では１９５４年、国営企業が鉛と亜鉛の採掘を開始。住民によると、しばらくの間、カドミウムを含む汚水や廃棄物がそのまま農業用水に流された。６０年代には水田が赤褐色に濁り、苗を植えても数日で枯れるなど異変が発生。村民に骨の軟化、腎臓疾患などが現れるようになった。
１９９９年、村人の提訴を受け、裁判所が土壌調査した結果、国の基準を上回るカドミウムや亜鉛、水銀が検出された。裁判所は採掘と農業被害の因果関係を認定、２００１年に住民側が勝訴したが、国営企業は同年倒産。この裁判は中国社会に伝わっていなかった。
昨年１１月、国内メディアが取り上げたが、地元政府は、村民５３０人の尿検査の結果、「カドミウム汚染がもたらす慢性的な健康被害は発見されなかった」としている。
８０年代以降、地元当局が数回健康調査をした形跡があるが、結果は公表されず「騒ぎを起こせば警察が来る」などと脅された村民もいる
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15:26:31
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【中国当局、カドミウム汚染を“半世紀隠蔽”の疑い】
中国広西チワン族自治区の亜鉛鉱山周辺の農村地帯で、カドミウム汚染が約半世紀にわたり、当局に隠蔽されてきた疑いがあることが１８日、分かった。稲の生育不良や地元住民の骨の軟化など、富山県・神通川流域でのイタイイタイ病と似た状況が起きているが、本格的な疫学調査などは行われず、事実上放置されたままだ。
ベトナムとの国境に近い同自治区大新県の三合村。昨年１２月、複数の住民が村民約８００人の約８割に背骨の痛みなどの体調不良があると明らかにした。骨が変形し、膝や肘が膨れあがるなどイタイイタイ病には見られない症状も確認された。
三合村では１９５４年、国営企業が鉛と亜鉛の採掘を開始。住民によると、しばらくの間、カドミウムを含む汚水や廃棄物がそのまま農業用水に流された。６０年代には水田が赤褐色に濁り、苗を植えても数日で枯れるなど異変が発生。村民に骨の軟化、腎臓疾患などが現れるようになった。
１９９９年、村人の提訴を受け、裁判所が土壌調査した結果、国の基準を上回るカドミウムや亜鉛、水銀が検出された。裁判所は採掘と農業被害の因果関係を認定、２００１年に住民側が勝訴したが、国営企業は同年倒産。この裁判は中国社会に伝わっていなかった。
昨年１１月、国内メディアが取り上げたが、地元政府は、村民５３０人の尿検査の結果、「カドミウム汚染がもたらす慢性的な健康被害は発見されなかった」としている。
８０年代以降、地元当局が数回健康調査をした形跡があるが、結果は公表されず「騒ぎを起こせば警察が来る」などと脅された村民もいる
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